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​このページではjkasdfl空想世界の設定や用語を随時書き記していきます。

2026/3/18更新

あ行

詠唱

魔法を発動させる際に魔力結晶から発生させた魔力粒子を音の波長によって制御するというものである。

原初の魔法使いたちが魔法を発動する際に魔力結晶のペンダントに言葉を吹きかけていたことが発想の素であるという。触媒の魔力結晶と人の声には個体差があるため、詠唱には人それぞれにあったものを探さなければならず習得は難しかったという。また環境音等の雑音にも影響されるため、詠唱だけで魔法を発動できた者は非常に少なかったといわれる。そのため大した魔法でなくとも詠唱だけで魔法が使えた者は称え崇められ高位の役職に就く時代もあった。魔法が火器に取って代わられるようになる末期には、大人数による合唱や楽器を用いた演奏によって高度な魔法を発動するという形式がとられ、これは音楽文化の発展に寄与することにもなる。

ヴェタス・レーニア

平面世界g8区を領土としている国家。統一された社会集団が治めている稀有な区域であり、ノヴス・レーニアも含めて同じような区域は5つしかない。

ヴェタスは「古い」を意味し、地上界の復興期に内陸に住んでいた人々が多く住んでいることや東西の山に挟まれていることから「陸のレーニア」とも呼ばれる。古くから続いてきたいわゆる"伝統"を重んじており、カエルレアのように自警団が行政を担っているほか、舗装道路を設けないなど、閉鎖的で田舎的な側面が多い。

オルラント諸島の戦い

地上界1976年11月2日~1977年2月24日までオルラント諸島で行われた北大陸連合王国軍とオルラント諸島防衛隊及びレーニア島自警団の紛争。

地上界1900年代初頭から始まった大陸国家思想において、他の大陸が未だ成し得ていない大陸の統一を図るべく、地上界1972年に行われたオルラント諸島から北大陸に繋がるアストラ地方の併合から続く一連の運動である。この戦いでレーニア島自警団側は装備品の性能が北大陸連合王国軍より低く、それが要因で敗北したため装備品の新調やオルレア連邦共和国との連携を強めていくが、同時に北大陸連合王国側でも装備品の鹵獲が相次いだことを受け、10年後のレーニア侵攻時に装備品の質を下げることになりレーニア独立戦争での敗北の一因となった。

この戦いの後もオルラント諸島内では北大陸連合王国に反抗する抵抗勢力が多くおり、レーニア独立戦争でのレーニア島西部を占領していた北大陸連合王国軍への奇襲や北大陸連合王国領内での内戦を切り拓く一端となっている。

オルレア連邦共和国

西大陸北東部に位置し、地上界で初めて革命によって王制を打倒し、民主主義制と資本主義制を導入した大国。

オルレア・フォーチュが起こした地上界1584年に始まり1593年3月9日に成就されたオルレア革命を経て、同年4月6日にオルレア共和国が建国された。その後、東西大陸各地で起こった王制打倒運動を支援し、民主主義制に基づく資本主義制によって経済を発展させ、西大陸どころか地上界で覇権を握る。

地上界1886年8月1日に周辺の諸国と連邦制を組み、オルレア連邦共和国となる。その後の地上界1908年に東西戦争に参戦すると2年ほどで戦争を終結させ、1911年11月1日には国際協調連盟を発足させる。この頃からオルレア連邦共和国の外交戦略は「ギャング外交」と呼ばれるようになり、特に西大陸において反感を買い西大陸協商連合が発足するなど大陸国家思想を台頭させてしまう。大陸国家思想の台頭後は大陸国家に属さない独立国家をまとめ上げ、オルレア連邦共和国陣営や自由陣営と呼ばれる枠組みを形成する。オルラント諸島の戦いやレーニア侵攻を非難し、オルラント諸島やレーニア島側に付き独立を承認するなど、レーニア人からは好印象を得ているが、南大陸の人々からは東西大陸からの侵略に対して抗議しなかったとして嫌われている(そもそも南大陸経済協力機構の発足後に手を切ったのは南大陸側ではあるが)。世界大戦において陣営を指揮し、独立国家と共に東西大陸と戦い勝利をおさめ戦勝国となったが、決して無傷ではなく、魔力弾頭ミサイルの存在によるパワーバランスの崩壊で地上界2000年代には絶対的な覇権国家ではなくなっており、終末戦争によって地下に追い込まれるとレーニア島に覇権を譲ることになる。

平面世界移行後はj15区に国家ではないが社会集団を形成している。

オルレア革命

西大陸北東部に位置していたクレール王国領内で地上界1586年8月1日から同時多発的に起きた革命運動の総称。革命運動の火付け役となり民衆軍を率いたオルレア・フォーチュからオルレア革命と呼称される。国王ブリアン12世が打倒された1593年3月9日を革命運動の終結とすることが一般的だが、革命運動の始まりに関してはオルレア・フォーチュがかつてフォーチュ家の領土であったプラトゥー地方を治めていたアルジェンテ卿を殺害した1584年5月1日とする意見もある。

​オルレア革命は後世に多大なる影響を与え、魔法を用いた王国軍に対して銃砲火器を用いた民衆軍が勝利を収めたことで王制=魔法、民衆=銃砲というイメージが付き、後に始まる東西大陸内の王制打倒運動の中で魔法が廃れていく理由となっている。また服装に関しても影響を与え、オルレア・フォーチュは女性でありながら男装をして前線に立っており、女性の着るシャツにも右前のものが現れた要因となっている。

オープニング作戦

WOMOが平面世界2240年3月13日~2242年11月26日にかけて行ったトバリ討伐作戦。

「極地艦隊襲撃事件」の処理としてトバリの討伐を担う事となっていたWOMOは平面世界2238年、対抗兵器の開発に成功するとトバリ討伐に向けた計画を立てる。本作戦は幕(=トバリ)を開け、自由な空を開放するための作戦として「オープニング作戦」と命名された。もし討伐に失敗しても被害を最小限に留めるために作戦領域をe21区の海上に定め、6基の120mm仮設狙撃砲を運用するための陣地の敷設を平面世界2240年3月13日から開始する。2年後の平面世界2242年後半ごろにトバリが上空を通過すると推測され工事が進められたが、平面世界2236年から熱帯大陸で行われている「ロウラン作戦」の影響もあり工事の進捗に遅れが生じた結果、120mm仮設狙撃砲は当初予定されていた6基から2基へと減じられた。代わりに120mm仮設狙撃砲とのコンペで敗北した対空レーザー発振器が急遽設置され、平面世界2242年11月にトバリがe21区を通過すると予測されると2基の狙撃砲で対処するための方策が練られた。平面世界2242年11月26日午前10時8分、e21区海上を飛行するトバリへ攻撃が仕掛けられ、120mm仮説狙撃砲と戦域制圧弾頭砲弾によって午後16時38分に無事トバリは討伐された。

か行

外界探査計画

ヌルによって発案された平面世界形成時に失われたストレージフィールドに蓄積していた外界に関する情報と空想世界内の情報を収集するための探査計画である。​

この探査計画の内の「Stargazer plan」は、単なる外界調査という目的以外にも外交的な意味合いも持つため、探査機の役割を果たす対象として代理者と同等の存在でありながら代理者ではないセイカが選ばれた。当然ながらリスクヘッジを取って平面世界にいるオリジナルのセイカではなく、魔力粒子と量子テレポーテーションを組み合わせた手法で"同一でありながら異なるセイカ"が外界に向けて送信される。

行程は図のように行われ、メガリスの境界と平面世界を繋ぐ転送装置には平面世界から、または境界(あるいは外界)から送られるものを演算、構築する最適化する記憶領域にてオリジナルのセイカの生体情報から仮想人格を生成し、その仮想人格を量子もつれの状態で更に複製し、魔力粒子群として外界に拡散させる。魔力粒子の充満している代理者統治領域内であれば、魔力粒子間の情報伝達によって光速に近い速度で探査が可能で、外縁領域への進出にも代理者統治領域内から魔力粒子を引っ張ることで常に魔力粒子の供給と推進力を受けながら進むことができる。外界での顕現の方法としては魔力粒子群に仕込まれた魔法陣により、地上界や天界、平面世界と同程度の一定の条件を満たした惑星に到達すると器、つまり肉体が形成されるようになっている。その後到達した地点で探査という名の旅行を行い、そこで経験したことや体験したことを持ち物にあるテンキー付きのスマートフォンを通してメガリスに送信、量子もつれによって計測し、計測結果から抽出された情報を記憶領域内の仮想人格の記憶に書き込むことで得る。また仮想人格が得た記憶からオリジナルのセイカにフィードバックが行われ、夢を見るような形で体験することになる。

同じ地点に複数のセイカが到達するのではないかという懸念に関しては、魔力粒子群の拡散はメガリスの一点から行われ、直線状に進むため他の魔力粒子群と被ることがなく、また外界に進むほどに密度が低くなるため起こりえないと考えられている。むしろ到達地点から情報をメガリスに向けて送信することの方が難しく、ほとんどの探査情報を平面世界側が受け取ることができないことの方が問題である。

平面世界2502年以降の外界への脱出の際にこの計画で得られた情報と技術が用いられている。

カエルレア

レーニア崩壊後にレーニア島で実権を握った組織。前身組織である警察隊がレーニア崩壊後の復旧活動で青い制服を着用していたことから「青い」を意味するカエルレアと名付けられた。

​レーニア内戦によって軍閥政治を打倒した後、臨時的に政治を執り行い、オルレア連邦共和国に派遣されたレーニア軍の即時撤退を命令し、レーニア島目線での世界大戦を終結させたこと、「槍」によるレーニア崩壊後も島民への救援活動を指揮したことで、実権を握ることになる。軍閥政権と同じように軍隊を率いて治安維持活動を行っていたが、汚染された大地から人々を避難させるためにレーニア市に地下街の建造を命令し、技術の保護や保全、食糧の配給を執り仕切るなど島民に寄り添った活動を行っていた点で異なり、同時に約160年に渡り支持されていた理由ともなっている。

復興期には西大陸での復興支援も行っており、後にレーニア人の血統が西大陸人に混ざる理由ともなっている。この時期から平面世界移行後初期までレーニア島は覇権を握っており、これもカエルレアという統一した組織の統治によるものとされ、ヴェタス・レーニアとノヴス・レーニアでの国家構造の元となっている。

北大陸連合王国

北大陸の諸国家を纏めた連合体であり、王国が中心となって武力によって併合し連合した大陸国家である。

元々は大陸国家思想に基づいた連合体ではなく地上界1600年代~1800年代にかけて東西大陸で行われた王制の打倒運動が北大陸の諸王国の国民に影響を与える危険性があったことから、鎖国体制を取り、王族の既得権益を守るために諸王国が連帯したものが始まりである。地上界1900年代初頭までの間に北大陸南部の海に面した地域の諸王国は民主化していたこともあり、港を抑えられたことで近代化に遅れることが危惧されていたが、地上界1920年5月20日に西大陸協商連合が1921年2月4日には東大陸同盟連合が発足し、これらに倣い大陸国家思想を打ち立てて北大陸の武力による統一を開始し、1928年には北大陸連合王国を名乗った。

​行政は連合体を形成した最初からいる6つの王国の王と宗主国の王によって独裁的に行われ、北大陸連合王国加盟国家の国民たちは抑圧的な支配によって従えられていた。また戦争に駆り出されるのは専らその人々であり、そのためレーニア侵攻やレーニア独立戦争での敗北が報じられると不満が爆発し、内戦となり崩壊した。

​境界

平面世界の外郭部外側に広がる空間。上位神の「境」によって管理されており、境界防衛隊による検問業務で外界から流れてくるものを防いでいる。

メガリスを通してのみ来る事ができ、WOMO軍の中から選ばれた境界防衛隊の所属員と一部の許可された者以外立ち入ることはできない。この空間にあるものは平面世界のようにデフォルメ化されたものではなく、本来の形質である。つまり、平面世界内で唯一等身大の大きさで活動できる場所である。地表は平面世界内の外郭部であるため薄灰色のタイルのようで、そこに建ついくつかの寮舎とダークブルーの空があるだけで山や木のような緑がなく、殺風景である。年中白夜のようなもので気温も変わらず、四季もなく、雨も降らない。

外界からの侵略に備えて地表を操作することができ、境界防衛隊が有利になるよう地形を変化させることができる。また寮舎を地表に収納することができる。そのため両者の物品は固定するように指導される。

境界防衛隊

境界で外界から流れてくるものの回収や除去する検問作業を行ってる組織。WOMO軍内で"優秀"な面々が揃えられ、外界からの脅威に対抗するために最先端の装備が優先的に配備されるためWOMO軍よりも強力である。WOMO軍を「内側に対する力」とするなら境界防衛隊は「外側に対する力」である。

境界に墜ちてきたものは大気摩擦で黒焦げになるため通常はそのまま廃棄するが、状態が良いものや価値のありそうなものは精査を行った上でメガリスを通して平面世界に持ち込む。廃棄される予定だったもの、精査で弾かれたものは境界防衛隊の所属員に私的に利用される場合もある。

外界からの来訪者をもてなしメガリスに通す業務もあるが、偶発的な来訪であれば警戒態勢を取り、敵対行為を働く者には全力を持って対峙し、平面世界への侵入を許さない。

境界で起こったことや境界防衛隊のことを口外してはいけない守秘義務があり、休暇中もメガリス内部の寮内しか行動できない。境界防衛隊の方がWOMOよりも規則が緩いということもあり、平面世界にいるよりも境界にいる方が自由だとして境界にずっといたい者も多いようだ。一方で境界の殺風景な景色と気象は強いストレスを与えるようで、精神疾患による境界防衛隊の辞職とその後の生活難という問題が発生している。

​共通弾薬

平面世界内でWOMOによって規格され提供される各種弾薬のこと。全ての銃種で扱える"共通の弾薬"という意味ではない。

共通弾薬はWOMO資源管理局で製造され、地上界の各大陸で使われていた主流の弾薬を元に規格されており、各弾薬の名称は各大陸の頭文字、地上界での弾薬の口径、用途や種類を表すアルファベットの順で示されている(例:W7A→西大陸7mmクラス小銃弾1)。受付と受取は各区のクロムレックでのみ行われ、来月分の申請が可能だが、申請には住んでいる地域の担当クロムレックで行う必要があり身分証明書と使用した弾薬の薬莢や未使用弾薬を持ち込む必要がある。WOMO以外でも共通弾薬と同規格の弾薬を製造している場所があるが、安全が保障されていない物も多くWOMOは使用の注意を促している。しかし反WOMO派勢力ではそれらが使われることが多く、また本来なら他者への譲渡は禁止されているが一部市場に流出している純正の共通弾薬と混同して使われていることがある。

平面世界内でWOMOによって施工されている「平面世界憲章」で保障されている自己防衛権の項に武装権が存在することから、個人が銃を所有することが認められている。一方で平面世界移行直後はデフォルメ化された銃と弾薬を製造するのは困難であり、平面世界移行と共に持ち込まれた銃本体は存在するのに弾薬がないという状態が起こった。しかし平面世界2108年に起こったL9区の鉄道爆破事件と治安維持作戦が発生し、天使が零式小銃によって銃の揃っていない勢力を鎮圧した事実が平面世界中に拡がると社会集団では集団の防衛のためには銃が必要であると認知された。一方で自動小火器への信頼度もこの騒動で下がっており、特に一般人の間では銃よりも剣などの近接武器が注目された。自動小火器を含めた銃器の運用には組織レベルでの管理が必要とされたためである。また銃弾が天使に対してほとんど効かないとされたことも一因としてある。銃を必要としている社会集団に対して、一般民衆は銃を特段求めてはおらず、銃と弾薬の製造コストに対して需要がなく、平面世界移行直後ということもあり生活インフラに技術と開発リソースを割り振った方が良いとわざわざ製造しようとする組織はいなかった。しかし平面世界2120年にWOMOと友好関係を築いていたヴェタス・レーニアで軍事協定に基づき弾薬の製造をWOMOも行うことが発表されると他の統一社会集団も追随するように協定を結んだ。これによって平面世界内は銃を持つ者と持たざる者に分断される。これに対して公平ではないという市民団体からの声明が出たため、WOMOは平面世界2135年から「銃に関する条約」を発布し、共通弾薬の提供を始める。共通弾薬の提供は受注生産によって生じるコストを減らす事ができるという理由もあり、人間のみならず製造を担当するWOMO資源管理局にとっても良いものであった。

極地艦隊襲撃事件

平面世界2203年8月8日、トバリの存在発表を受けd15区からトバリ排除のために出撃した「極地艦隊」に対してWOMO軍が攻撃を行った事件。

WOMOは平面世界2179年12月17日に受けたe20区とe21区の被害状況からどの勢力が持つ現有戦力では対抗手段がなく、下手に手出しすればむしろ被害が拡大することがことを予見していたため、極地艦隊に対して作戦中止を要請したが拒否されたため、WOMO軍が出動して同艦隊との間で戦闘となった。この戦闘でWOMO軍は無人機「UAAP」を実戦で初運用し、同機から発射された空対艦ミサイルは極地艦隊に損害を与えた。損害を受けた極地艦隊は停船に合意し、作戦を中断して撤退を開始したが砕氷艦を喪ったことで流氷に覆われた海域での行動が制限されたため時間が掛かり、トバリの襲来まで残りの時間が少なかったこともあっていくつかの艦船が放棄された。トバリ通過後に回収する手筈となっていたが再び戻った時には艦船の姿がなくなっていた。

​この「極地艦隊襲撃事件」の処理は意外にも穏便に進み、極地艦隊勢力側は反WOMO化になるどころか親WOMO化が進んだ。しかしトバリの討伐はWOMO単独で行う事が決定され、トバリひいてはカゲに対抗する手段の研究が進められることとなる。

クロムレック

平面世界の各区に点在するWOMOの活動拠点。基本的にはメンヒルを中心に複数建ち、役所のような役割を果たし、周辺住人とWOMOを繋ぐ。

メンヒルと共通した部材が使用されているが、中央塔の最下段が広くなっているほかにビル数が2本に減っているという違いがある。人間向けの通信サービスを提供しているのもこのクロムレックであり、ラジオ放送で天気予報や区域情報などの提供を行っている。また建物内には図書館があり、月刊アウターワールドの配布や平面世界移行以前の情報を見ることができる。

月刊アウターワールド

WOMOから出版されている広報誌。主に区域内のイベントと外界の情報が載っており、モノカラー版が無料で配布されていることもあって、平面世界ではそれなりの人気がある読み物である。モノカラー版以外にフルカラー版が存在するがクロムレック内の図書館でしか提供されていない。

軽半装軌車

WOMOで運用されている車両。本車も重半装軌車と同じく正式採用を経ずに運用されているため、正式名称はなく、既存の半装軌車よりも軽いことから軽半装軌車と呼ばれており、愛称はケーハン。また統一した設計もないため特に懸架方式が各工廠や時期で異なる。上図のものはトーションバーサスペンションを採用したもので走行性能が上がったが荷台スペースが狭くなったため主流とはならなかった。

​WOMOにおいて開発された半装軌車(重半装軌車)はメンヒル間鉄道輸送線の代替として物資輸送で役立ったが、その重量から来る故障の多さと足の遅さは運用に不便があり不評点であった。WOMO軍にとっても治安維持作戦や人員輸送車において性能不足であり改良が求められていた。またメンヒルの各工廠でも生産と整備に手間がかかり負担となっていた。そこで既存の半装軌車よりも軽量で生産性に優れた半装軌車両の開発がWOMO技術研究局第5技術研究部で再び行われた。

軽量化のために車両を小型化し、また外板を廃してオープントップとした。そのため防御力が著しく欠如しているが、これは装甲版よりも魔力障壁の方が防御力で優れているからという観点によるものだという。雨天時には布天板を張ることで対処するが雨音がうるさいという欠点がある。またエアコンがないため夏は蒸し暑く、冬は寒いという欠点もある。しかし軽量化によってサスペンションや変速機、エンジンそのものにも負担が減って故障が少なくなり、走行装置の改良によって運転が楽になっている。輸送力が重半装軌車よりも大幅に低下しているが、その分小回りが利くこともあって派出所やメンヒルクロムレック間の軽輸送などで活躍している。

​近衛隊

神に直接従事し、メガリスの管理、防衛を行っているWOMOと異なった独立した組織。フォールヒメルウェルト以前は「親衛隊」と呼ばれ、ヒメルウェルトの城塞を守備していた。第5試作天使ガーデが総長を務め、各隊の総指揮を執ると共に自らも第1近衛連隊を率いる。紋章は翼を閉じた天使を表す。

親衛隊時代は学校の教育課程、特に対人戦闘訓練で優秀だった天使を登用していたが、実戦経験の不足が以前より懸念されており、フォールヒメルウェルト防衛戦におけるリベレーターとの戦闘やクーデター事件時に能力不足が露呈したため、平面世界移行後に組織を再編し「近衛隊」に名称も変わった。現在の入隊にはWOMO軍での実務経験が必要となり、定期的にWOMO軍との演習を行うことで戦技向上を図っている。

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さ行

​サウザンドストーン

平面世界の各地で見られる黒色の石柱。1000m毎に設置されているほかに何千と置かれているという意味からサウザンドストーンと呼ばれる。

半径500m強以内で起きた事象を記録してクロムレック→メンヒル→メガリスという順番で各タワーに伝達する。この石によって各地の気温や風速、天気に地形の歪みといった情報を確認できる。通行人の生体情報や通行車両の情報も収集するため、殺人事件において犯行時間と方法、犯人を特定したことがある。元々は「地上調査」打ち切られた際にヒメルウェルトから地上界を監視するために作られた石像の技術が使用されている​。一方でただの石であることも確かなので風化はするし、容易に破壊される。WOMOの活動範囲であれば交換されるがそうでない地域では交換がなされていない。そしてそのような地域は反WOMO勢力が跋扈している。

重半装軌車

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WOMOで運用されている車両。正式採用を経ずに運用されているため、正式名称はなく後からできた軽半装軌車よりも重いことから重半装軌車と呼ばれており、愛称はジューハン。統一した設計がないため特に懸架方式が各工廠や時期で異なる。上図のものは極初期のものでサスペンションがない。

元々はメンヒルとクロムレック間を結ぶ輸送手段としてWOMO技術研究局第5技術研究部研究していた車両である。天使には今までこういった内燃機関を動力とする車両の製造はしたことがなく、車両技術に関して全く未熟であった。そこで人間の歴史から開発の発想を得る試みがなされ、装軌式車両では装輪式車両と同等の速度を得るのに高い馬力のエンジンが必要であり、それに耐える変速機も必要であったが、そんなものを作る技術力は当然なく、装輪式車両は悪路走破性が装軌式車両に比べて劣るとされ、一部の舗装道路のない地域では使えなくなるとして却下された。しかしその間を埋めるように存在していた半装軌車の情報を発見するとすぐに設計に移り、エンジンと変速機、タイヤと履帯の研究が行われた。

一方で情勢的にメンヒル間を繋ぐ鉄道輸送線が爆破されたL9治安維持作戦の後、鉄道輸送網の維持が困難であると断定されると廃線が増大していたため、代替の輸送手段が必要とされており、この半装軌車の開発は急がれ、試験運用を経ずに完成したばかりの車両が実働運用されることとなる。同時に各メンヒルの工廠で生産が開始されたものの統一された設計図はなく手探りで製造されていく。輸送能力を重視し大柄となった車体はその重量に起因する故障の多発と回頭性の悪さに加えた重いハンドルのせいで運転しづらかった。またエンジンが非力で登板能力が低く、サスペンションを持たない初期型の車両では走行性能の低さに加えて乗り心地も最悪であった。空調はあったものの運転席と助手席のみで貨物室にはなく、要冷蔵品や生ものを運ぶことができなかった。

​あまりにも酷い性能から運用した部隊からの評価は散々であり、各工廠で独自に改良が施されたが他の区域で運用されているものとは基本的に互換性がなく、区域を跨いだ合同訓練の際に問題が生じることがあった。近衛隊が120mm狙撃砲搭載型車両を装備することになった際に規格化された設計図が起こされ、現在運用されている車両のほとんどはこの設計図から製造されている。

シンシア級巡洋艦

レーニア島自警団海上防衛隊が運用していた巡洋艦。同型艦は4隻あり、1番艦のシンシア、2番艦のエンシア、3番艦のリンシア、4番艦のミンシアである。それぞれレーニア島自警団海上防衛隊北部方面、西部方面、東部方面、南部方面艦隊の旗艦を務めた。

地上界1900年代初頭に台頭した大陸国家思想、1931年の第二次東西戦争、そして北大陸連合王国軍の軍拡に対して海上戦力の増強が不可欠とされ、当初レーニア島自警団は戦艦を求めていたが組織の規模、建造能力、港の問題から断念され、代替案として巡洋艦で妥協される。外洋に軍艦を進出させることを想定していないレーニア島には巡洋艦は不要なものとされてきたが

・北大陸連合王国海軍巡洋艦に対抗可能な砲戦能力

・北大陸連合王国海軍戦艦に対する攻撃能力

・同戦艦の砲撃を回避可能な機動力

・艦隊指揮や航空部隊との連携が可能な通信能力

を満たすには駆逐艦クラスの船では不可能とされたため結果的に巡洋艦クラスの船が求められた。

しかしながら巡洋艦クラスの建造は初の試みであり、設計に時間が掛かった上に時代の移り変わりに合わせて都度修正が入れられたため建造の開始が当初の計画より遅れた。シンシアの起工は地上界1943年であるが基礎設計は1930年代で止まっており、建造当時からすでに旧式艦であり、1960年代には新型駆逐艦の建造によって退役する予定であったが建造計画が進まず、レーニア島自警団海上防衛隊のフラグシップであり続けた。

1953年の改修により船体後部にあった水上機降着装備群を撤去し、多目的高速艇を収容できるようにしている。1968年には魚雷発射管を廃し、建造計画が進まない新型駆逐艦の代わりにミサイル発射機を搭載する予定であったが、技術的問題から頓挫している。一方でレーニア島が保有している艦の中では比較的余裕があるということでレーダーと連動する対空機関砲の装備が行われている。

1977年11月2日のオルラント諸島の戦いではエンシアが砲撃支援を行ったが航空機の攻撃を受け中破し、シンシアは対空、対潜任務の指揮を執っており、ミンシアはオルラント諸島から避難する人々を載せた疎開船の護衛を行った。リンシアはこの間北部から東部にかけての哨戒活動を行っており、皮肉にも不要とされてきた巡洋艦の航続距離が発揮されていた。

​1988年8月17日から始まったレーニア侵攻初期に全艦損失しており、シンシアとミンシアは北大陸連合王国海軍のミサイル攻撃により轟沈し、エンシアは攻撃による損傷と燃料切れにより、オルラント諸島へ向かい座礁、リンシアは帰港する港を北大陸連合王国陸軍に占領されたため、降伏し拿捕されている。一方でエンシアはレーニア独立戦争において10月頃に西部を占領していた北大陸連合王国軍へ砲撃を行ったという噂話もあるが真偽は不明である。しかしながら独立戦争後も残った数少ない船であり、1989年10月4日のレーニア島とオルラント諸島併合後に引き上げられ、記念艦としてオルラント諸島の港に停泊している。

触媒

魔力結晶に衝撃を与えて魔力粒子を放出させるために作られたもの。

初期のものはただ杖に魔力結晶を取り付けただけのものが多かったが、後に詠唱に対応して工夫された形状のものができ、詠唱を音階で形式化し簡略かつ正確にするために作られた楽器型のものや武器と一体化した「触媒武器」と呼ばれるものなどが作られた。原初の魔法使いたちが持っていた魔力結晶のペンダントも触媒に含まれる。

終末戦争

地上界2015年8月13日に発射された魔力弾頭ミサイルとそれに対する報復攻撃によって地上が汚染され、人間の文明が大きく衰退した戦争。魔力弾頭ミサイルと核弾頭ミサイルによって終末戦争前には62億人ほどいた総人口が10億人を切るほどの被害をもたらしたという。

ゼロポイントのタワー

地上界にある人間の発祥地となる孤島の中央に建つタワー。2000年以上経っても朽ちることなく残り続けた。

このタワーは天界と地上界を往還するための転送装置であると同時に両界を繋ぎ、隔てる結界である。地上界で死亡した者の魂と天界で分解された魂を双方に送るための機能があり、タワーの頂上の延長線上にヒメルウェルトが来るタイミングで転送が行われる。この転送機能は魂以外の転送にも使われ、「地上調査」の際に天界から地上界へ天使を降ろすために使われ、セイカを地上界に堕とした際にも使用された。非常に頑丈であり、2000年以上経っても朽ちることなく建ち続け、リベレーターによって爆破され破壊された後も、応急修理された上で平面世界への転送装置として使用できている。

世界大戦

地上界1992年12月12日から1995年8月15日まで地上界全体で紛争が起きていたために呼ばれる戦争。1992年6月10日から始まった東西大陸間戦争を含む場合もある。

​地上界1989年1月8日から始まった北大陸連合王国内での内戦、1992年6月10日から始まった東西大陸間戦争、そして7月11日のオルレア連邦共和国の南大陸支援、12月12日から始まったオルレア連邦共和国と西大陸協商連合、東大陸同盟連合同盟軍との戦争と地上界全土で戦争が行われていたため世界大戦と呼ばれている。終結日はオルレア連邦共和国と西大陸協商連合及び東大陸同盟連合間で停戦協定が結ばれた日というだけであり、その後も世界的な戦争状態は続いており、終末戦争は第二次世界大戦とも呼ばれることがある。

た行

​タワー

メガリス

メンヒル

クロムレック

タワーは地上界または平面世界の各地に建つ塔である。神または天使によって建設され、ゼロポイントに建つタワーと平面世界の中心地O区に建つメガリス、WOMOの活動拠点となるメンヒル、人とWOMOを繋ぐ役場のような役割のクロムレックがある。

​ゼロポイントのタワーと平面世界のメガリスは神が建てたものでその材質は不明で解明できない。

WOMOが建てたメンヒルとクロムレックは、バグの外殻を元に作られた特殊な建材を用いて建てられている。

地上界では人類発祥地としてのシンボル、平面世界においてはWOMOによる統治の象徴であり、一部の人間からは攻撃の対象となっている。そのため地上界にあったゼロポイントのタワーがリベレーターに破壊されてしまった件を踏まえて、クロムレック以外のタワーには防御機構として魔力性のシールドを展開できるジェネレーターを地下に持つ。

第二次東西戦争

地上界1931年4月16日~1937年12月30日まで行われた西大陸協商連合と東大陸同盟連合間で発生した戦争。

東西戦争終結後発足された国際協調連盟ではオルレア連邦共和国の承認がなければ連盟内での決議が採択できないため、国家の活動を抑制されているとして東西大陸内の諸国家はそれぞれ西大陸協商連合と東大陸同盟連合を発足し、互いに軋轢を生みつつあった。この中で次の戦争は大陸国家同士の大規模な戦争となると予見されると双方ともに科学分野、技術分野を発展させていくことになる。同時に鉱物資源、石油が必要となり、調達先として南大陸が注目され、両大陸国家は次々と南大陸に進出することとなる。そして資源の豊富な土地を目指していくうちに衝突が激しくなり、石油コンビナートの爆破事件をきっかけに戦争状態となる。これに対して南大陸の諸国家は国際協調連盟に停戦を訴え掛けるが、連盟加盟国の主要を占める東西大陸の諸国家が否決し、オルレア連邦共和国が強権採択措置を取ると東西大陸の諸国家が連盟を脱退し、機能不全となる。オルレア連邦共和国が地上界1932年から参戦し、南大陸の諸国家と共に東西両大陸国家と戦ったが南大陸の北部地域が東西大陸国家に占領されてしまう。

1937年12月30日の調印によって占領された地域の独立が保証されたものの東西大陸国家とオルレア連邦共和国の駐軍によって治安維持を行うとして、実質的な占領が続いた。また占領地域では相変わらず鉱物資源や石油が採取され続けており、南大陸諸国家は東西大陸諸国家に対抗するために地上界1941年7月7日に南大陸経済協力機構を発足することとなる。

大陸国家思想

地上界1920年5月20日にオルレア連邦共和国に対抗する形で西大陸で発足した西大陸協商連合を皮切りに各大陸で起こった国家連合を組織する運動である。

西大陸協商連合に対抗する形で地上界1921年2月4日に東大陸で発足した東大陸同盟連合、北大陸の統一を求めて地上界1928年に発足した北大陸連合王国、各大陸国家から自国の権益を守るために地上界1941年7月7日に結成した南大陸経済協力機構がある。これらの大陸国家は属していない国家にとっては脅威であり、自然とオルレア連邦共和国と協調することになり、地上界は2000年代の分離運動と終末戦争までは4つの大陸国家とオルレア諸国に分けられていた。

デメルング共和国

平面世界2187年4月12日、k21区で一方的に建国された国家。

平面世界2185年5月1日に同地区で発生した「屠殺作戦」に対する反抗として発生した平面世界2186年8月4日「建国戦争」を経て獣人族のための国として建国された。国名は夜明けを意味し、国旗は暗い大地を照らす太陽と薄明の空を意味している。しかしWOMOに承認された国家ではなく、獣人族による不当な占領である。建国時から反人間、反WOMO的な過激派と平和的な共生を望む穏健派に別れており、政治対立を生んでいた。平面世界2191年4月6日の選挙戦時に発生した爆破事件によって対立が表面化し、過激派"右軍"と穏健派"左軍"の軍事的対立に発展、以後7年にわたって内戦状態となった。内戦終結後、右軍と左軍が協力して疲弊した国内の復興と国家承認を受けるために元住人の人間たちとの交渉を行ってきたが、平面世界2206年9月15日に元住人が結成したラムスカエルレアの攻撃を受け、西部地域を失う。現在は、穏健派の多かった西部地域を失い共生派が力を失ったことで過激派が主流となり極右化している。

東西戦争

地上界1904年3月~1910年10月まで行われた東西大陸内での一連の紛争。

王制打倒後の東西大陸諸国家では王制時代の対立や土地の問題、資源、国内政治の不満の捌け口などが原因で戦争が続発した。オルレア連邦共和国領内にまで戦火が広がったことでオルレア連邦共和国が参戦し、それに対抗して西大陸の諸国家が同盟を組んで対抗したが結果的にオルレア連邦共和国が平定した。

​東西大陸内全土を巻き込んだ大規模な戦争を抑止し、また無秩序な戦争行為を抑制するための第三者機関としての役割を果たすため、地上界1911年11月1日に国際協調連盟が発足されることとなる。

東西大陸間戦争

地上界1992年6月10日に勃発した西大陸協商連合と東大陸同盟連合、そして南大陸経済協力機構の間の戦争。世界大戦前夜の戦争と呼ばれ、世界大戦の内に入れられることもある。東西戦争や第二次東西戦争と表記が異なるのは主な戦場が南大陸であることや連盟を脱退した後の完全な東西の大陸国家同士の戦争であるため。

レーニア独立戦争においてレーニアの悪魔が魔法を使っていたという情報を得た東西の大陸国家は王制打倒後廃れた魔法の再研究が行われることとなる。研究に伴い魔力結晶が必要であったが東西大陸には魔力結晶がほとんどなく、北大陸の北極部やレーニア島、そして南大陸には多くあるとされた。しかし北大陸内は内戦によって不安定であり、レーニア島も独立国家としてオルレア連邦共和国と関係を深めており、南大陸は大陸国家を形成しているものの​戦争になれば勝てると踏み、西大陸協商連合は地上界1992年6月10日に南大陸経済協力機構へと侵攻を開始した。西大陸協商連合に対抗するため、事前準備を行っていた東大陸同盟連合も12日に侵攻を開始したため、三つ巴の戦いとなる。開戦後2週間ほど経った26日には南大陸の中部まで侵攻されており、オルレア連邦共和国に助けを求めた。第二次東西戦争において大陸国家との戦いで苦戦を経験したオルレア連邦共和国は当初は及び腰だったものの、同盟国との関係を踏まえたうえで1992年7月11日に南大陸経済協力機構の支援を開始する。また10月8日にはレーニア・オルラント軍が南大陸に派遣され、オルレア連邦共和国軍が西大陸内でも西大陸協商連合と戦争状態に入り、西大陸協商連合と東大陸同盟連合が同盟を組んでレーニア連邦共和国陣営に攻撃を開始したことで同年12月12日には世界大戦となる。

な行

西大陸協商連合

地上界1920年5月20日に国際協調連盟とオルレア連邦共和国に対抗するために西大陸で発足した連合体。大陸国家思想を切り拓いた。

地上界1904年3月に始まり1910年10月に終結した東西戦争の戦後処理として東西大陸のみならず世界的な平和を目指し1911年11月1日に発足した国際協調連盟はオルレア連邦共和国による世界経済の主導であり、これに反感を覚えていた西大陸の諸国家たちは東西戦争時の同盟国を集めオルレア連邦共和国抜きの枠組みを作ったのが始まりである。

​世界大戦終結後、敗戦による賠償金の請求を小国の加盟国に負わせたことを原因の1つとして分離運動が起こり、工場や企業などを巡った領土紛争によって崩壊した。

人間宣言

平面世界2198年12月10日に世界人権保護団から「レーニア系人種および獣人族ならびに天使は人間として定義しない」という声明によって発表された宣言である。

背景としては古くから存在するレーニア人と獣人族への差別意識に少子高齢化問題と天使に対する反抗がある。

レーニア系人種の大元であるレーニア人の住んでいたレーニア島が古くは流刑地として使われていたためレーニア人は罪人の血を引いているとされ、グリム・ノール戦争時にレーニア島と対峙したノール王国では獣人族をそれぞれ発現した身体的特徴に倣った動物の名前で呼んでおり、レーニア人のことも"猿"と称されていたこと、レーニア人の技術と文化は"猿真似"で発達してきたこと、にも拘らずレーニアの悪魔の存在や復興期に地上界で覇権を握ったことに対する不満、そして平面世界移行後の出産リスクに伴う少子高齢化社会の中で獣人病を患った子供が産まれてくるというのは非生産的であり、獣人病は遺伝病でレーニア系人種の遺伝子にある獣人族の遺伝子が原因であるため差別を助長したのは当然である。また天使に関してはフォールヒメルウェルト後から突然現れ、平面世界移行などまるで人間を管理するように、支配体制を敷いているように見えるのが当然であり、忌避感を抱くのが当然である。

​人間宣言によって表面化したが、実は以前からすでに問題となっており、特にレーニア系人種への差別は、獣人病の原因が究明された平面世界2160年代には既に存在し2170年代にはレーニア系人種と獣人族の血統の拡散を防ぐために「北大陸純血主義」や「東西大陸血統主義」、「聖白血会」といった血統主義者勢力が台頭し、レーニア系人種の区内からの追放やレーニア系人種が中心となっている地域への攻撃が行われた。これに対して一部のレーニア系人種は差別と迫害を受ける理由を獣人族に求め、獣人族への差別と迫害を血統主義者勢力よりも苛烈に行った。平面世界2185年5月1日にk21区で起きた「屠殺作戦」もこのためである。

ノヴス・レーニア

平面世界h8区を領土としている国家。統一された社会集団が治めている稀有な区域であり、ヴェタス・レーニアも含めて同じような区域は5つしかない。

ノヴスは「新しい」を意味し、地上界の復興期には海側に住み、西大陸の復興支援を行っていた人々が住んでいることや深淵海に面していることから「海のレーニア」とも呼ばれる。ヴェタス・レーニアのような古くから続いてきた"伝統"を守るのではなく、様々な交流によって発展させており、行政が民主主義政治で行われ、舗装道路や高層ビルの建設など、開放的な都会のようである。

は行

バグ掃討作戦

北大陸南西部で確認された超大型バグ並びに集結しているバグの掃討を企図して行われた作戦。

フォールヒメルウェルト後、地上界に落着したのはヒメルウェルトだけではなくバグもまた引き込まれていた。北大陸に集中してバグが目撃されており、また北大陸南西部の海域を航行していた船が突然何かに激突したように破壊される事件が多発しており、調査を行ったところ光学的に迷彩されている超大型バグの脚であることが判明し、丁度この超大型バグの身体の下でバグの目撃が集中していると推測された。バグによる被害と目撃情報は日を追うごとに増しており、これらの討伐が不可欠であると判断され「バグ掃討作戦」が発令された。

バグ掃討作戦はHWDFの精鋭と機械人形そしてカエルレア海軍や旧オルレア連邦共和国海軍、北大陸の戦闘集団の協力の下で行われた。特に赤外線探知装置による索敵と火砲による攻撃が超大型バグの光学迷彩を無力化するのに役立った。しかし大量のバグによる攻撃でカエルレア海軍や旧オルレア連邦共和国海軍の艦隊、北大陸の戦闘集団は大打撃を受け壊滅してしまう。HWDFは善戦していたものの超大型バグから生成され続けるバグの勢力に押され一時撤退を余儀なくされる。

母型バグと命名された超大型バグを倒さなければ勝ち目がないと判断されると作戦に参加していた第0試作天使ゼロが単独で突破し母型バグを撃破すると提案し最初は反対されていたが、使用している装備的に母型バグにダメージを与えられるのは自身しかいないと説き伏せられてしまう。

ゼロの母型バグへの肉薄を支援するために機械人形を前面に押し立ててバグの集団を強行突破する手法がとられ、機械人形の特にセカンドロッドタイプを中心に撃破が相次いだが、HWDFの損害は軽微のままゼロを母型バグへと突入させることに成功し、内部に侵入しコアの部分に到達するとそこにいたのはかつての機械人形6号機であり、再会に対してゼロは動揺するがとどめを刺して母型バグの討伐に成功する。母型バグを失い増殖が止まった残りのバグをHWDFが討伐したことでこの作戦は終了する。しかし作戦終了を宣言してもヒメルウェルトからの連絡はなく、帰還したところでクーデター軍の機械人形から攻撃を受ける。

派出所

WOMO軍が各区に展開している小さな拠点。

メンヒルからの巡回は行動範囲が広くなってしまい、隊員の負担が増えてしまうため、人間の生活圏に拠点を設置することで巡回範囲を限定し、効率化を図ったものである。また空からの"目に見えない巡回"よりも地上での"目に見える巡回"のほうが人間に対しては抑止力となる考えから各派出所には軽半装軌車を2台配備し、1台に付き2名の天使にパトロール隊を編成して巡回させている。パトロール任務に際して「PT」と書かれた腕章を装着する。派出所には1か月に1回メンヒルから軍と監査局の査察が入り、装備品の状態、業務記録と補充品の確認がされる。

当初は当該メンヒル内で役割の薄い部隊が持ち回りで業務に当たっていたが、平面世界2198年の「人間宣言」に伴う治安悪化への懸念で実戦部隊を巡回業務に当たらせる余裕がなくなったため、実戦部隊から退役した天使が当番に当たることとなった。また同時に派出所の設置地域も治安悪化の危険度が高いとされる場所に限定されるようになり縮小していった。こうした地域では"目に見える巡回"は人々に圧力を与え、メンヒルに比べて防御が劣ることもあり、この圧力を嫌がる人々によって近年は派出所への襲撃事件が増えている。

東大陸同盟連合

地上界1921年2月4日に西大陸協商連合に対抗するために東大陸で発足した連合体。

地上界1920年5月20日に発足した西大陸協商連合に対抗するという一点で東西戦争時の同盟国が中心となって結成されており、当初はただの軍事的な同盟であったが第二次東西戦争の終結後は経済的な連帯も強化していく。しかし東西大陸間戦争、世界大戦へと投じていくにつれオルレア連邦共和国への離反が相次ぎ、世界大戦終結後は多額の賠償金を少ない加盟国で支払うことになり、終末戦争により自然に解散した。

ヒメルウェルト内戦

バグ掃討作戦の裏で行われたヒメルウェルト内で第7試作天使リオンが起こしたクーデターとそれに対抗する天使の間で行われた内紛。史上唯一の天使同士での殺し合いであり、この事件に巻き込まれた天使の間でPTSDの発症が問題となっている。

​ヒメルウェルト防衛戦時の不在に対する責任を追及されていた第7試作天使リオンは、自身への嫌疑有耶無耶にするという目的と反代理者派の悲願である代理者派の抹殺を目的としてセカンドロッドタイプの機械人形に仕込んでいた命令コードを用いてヒメルウェルト内の武力的な鎮圧を行い、自身に対する忠誠を誓わせた。抵抗するものは逆賊として公開処刑が行われたが、監査局や一部の天使は抵抗を続けており、バグ掃討作戦から帰還したHWDF部隊へ通信を送り続けていた。しかし帰還したHWDF部隊には機械人形が迎撃し、弾薬や物資が不足していたために部隊は一時退却を余儀なくされる。時を同じくして第4試作天使オブザと第9試作天使レータによるリオンの斬首作戦が決行されていたが、逃げられてしまい失敗する。一方でリオンがいなくなった後もリオンについた天使と命令が実行されたままの機械人形によって抵抗勢力は攻撃を受け続けており、天使同士での撃ち合いは決着がつかないため銃剣や殴り合いによる接近戦が行われていた。接近戦では相手を殺した感触が直に伝わるために後年のPTSDの原因となっている。

​機械人形によって退却を余儀なくされたHWDF部隊の隊員たちは事態把握と迎撃の突破のために情報を収集していたところ偶然にもヒメルウェルト内からの救援通信を受信し、通信内容から救出作戦を立てて決行する。侵入部隊は飛行ではなく徒歩で正門から侵入し、その後低空飛行で移動し抵抗勢力の救援を行うというものであり、侵入部隊から気をそらさせるための陽動部隊も編成された。迎撃部隊の機械人形が充電を行うために交代する時間帯に行うとされ、タイミングはヒメルウェルト内の抵抗勢力に知らせてもらう事となった。物資が尽いている中で決行された作戦は成功し、抵抗勢力と合流した後は充電設備と発電設備、修理設備を攻撃して機械人形を無力化した後、リオンについたクーデター軍を鎮圧したことで事態が終息する。

ヒメルウェルト防衛戦

フォールヒメルウェルト後すぐに起きたリベレーターによるヒメルウェルトへの攻撃に対して行われたHWDFによる防衛戦。

ゼロポイントのタワー爆破後、リア・ヴァンガードを失ったリベレーターの構成員は本社艦「エデン」に乗船してゼロポイントを離れ、情報収集を行っていたがHWDFによって確保され、ヒメルウェルトにて生存していることが分かるとリアの奪還のためにヒメルウェルト襲撃を決行した。

各地にいる仲間を招集し、戦車や装甲車、ヘリを用い、エデンからの巡航ミサイルによる空爆を行った後に侵攻を開始する。奇襲を受けたHWDFは、フォールヒメルウェルトによって神との交信が取れず、最高司令官である第7試作天使リオンの行方が分からないため混乱に陥り、現場の判断で交戦を開始したがリベレーターの、人間の兵器に苦戦し、中央の城郭手前まで侵入されてしまう。しかし城内への侵入は親衛隊の決死の防衛によって食い止められ、HWDFの臨時指揮を執った第1試作天使フォンと将校たちの作戦、HWDF所属員以外も巻き込み総力戦の構えを取った天使側の攻撃、また天使側に付き攻撃を仕掛けた魔法使いの死者たちの協力、そしてエデンがカエルレア海軍と旧オルレア連邦共和国海軍の攻撃によって撃沈するとリベレーターの構成員は敗走を始め撃退される。

最初に行われた巡航ミサイルによる空爆の混乱は死者を地上界に拡散させることとなり、またその最中にリアはノアと共に脱走し行方をくらましており、またネモも混乱に乗じてヒメルウェルトの外に脱走している。リオンの行方が不明となっていたのはネモを捜索していたからであり、この時の責任追及問題の果てがヒメルウェルト内戦である。

評価試験隊

6つある技術研究部の下に存在し、同局で研究、開発された装備品を試験運用し評価を下す部隊。2つの部隊があり第一評価試験隊を「T-1部隊」、第二評価試験隊を「T-2部隊」と呼ぶ。

旧HWRD時代から存在する部隊であり、再編されたWOMO技術研究局でも引き続き下につく。Testの頭文字であるTの腕章を着け、WOMO軍と同じ外務服を着用する。入隊に当たっては最低でも学校で理系を専攻する必要があり、軍での実務、実戦経験が必要となる。近年はそういった経歴を持つ者はWOMO軍工兵隊へ優先的に配置されるため入隊が難しい。

過去に試験運用された有名なものはAR-Iの試作品であるオートメーションライフルや試製120㎜長距離狙撃砲、近年では重半装軌車や軽半装軌車がある。

T-1部隊では主に銃器試験の他にバグの外殻から変異して生まれたアニマの観察を行い、第二評価試験隊T-2隊では車両や最近では無人機の試験を行っている。

フォールヒメルウェルト

地上界2153年7月2日未明に起こったゼロポイントのタワーの崩壊とそれに起因する天界のヒメルウェルトが地上界東大陸北東部から北大陸南東部の間にある海に落着した事件。

ゼロポイントのタワーは死者の魂を地上界と天界の間を行き来させる単なる転送装置以外にも地上界を含む宇宙という空間と天界の位置関係や地上界の属する惑星系を維持する制御装置と地上界とヒメルウェルトを直線上に繋ぐ結界の役割があり、このタワーの崩壊によって歪みが生じ、地上界にヒメルウェルトが落着してしまった。落着時の衝撃や津波、粉塵などの被害は過負荷状態となったセイカによって最小限に留められたが、ヒメルウェルトや破片の落下による死者やヒメルウェルト内での多数の行方不明者など決して被害は軽くはなかった。更に神との交信が不可能となり、各天使組織は機能不全を起こした。またゼロポイントのタワーの破壊によって地上界の崩壊が始まり、天候不順や時間の流れの変化、地形の異常な変化などが発生し、平面世界への避難を余儀なくされる。

復興期

地上界2100年頃から迎える終末戦争後の人間の復興期。

終末戦争を地下シェルターなどで生き延びた人々は細々と原始的な生活を余儀なくされており、地上界2080年頃にカエルレア海軍が旧オルレア連邦共和国の領海で人の生活の痕跡を確認し、調査の末に人々と接触して復興支援が始まったことで西大陸では地上界1800年代程の文明的な生活を取り戻すことができた。その後2100年に入ると文明や技術水準を終末戦争前に戻すために発掘と調査が行われるようになる。そのため歴史的資料となりうる建造物や書類、電子データは重要視されており、リベレーターによる独占的な発掘調査や強奪、破壊は到底許されるものではなかった。だからこそリベレーターによるゼロポイントのタワー破壊を防ぐべく、カエルレア海軍と旧オルレア連邦共和国海軍は阻止しようとしていた。

不死病/不老病

フォールヒメルウェルト後に確認された現象で、不死病の発症者を「不死者」、不老病の発症者を「不老者」と呼ぶ。同じ「不死者」、「不老者」という括りでも実験によって人為的に「不死者」、「不老者」となった者とは異なる。地上界に降りた死者と同じような特徴を持つため、準死者とも呼ばれる。

フォールヒメルウェルトによって地上界の時間や空間が歪み、新陳代謝の異常な活性化や鈍化または停止という現象が発生し、それぞれを新陳代謝の活性化によって傷の治りが早くなり外傷によって死ぬことのなくなることから「不死病」、新陳代謝の停止によって老いることがなくなるということから「不老病」と呼ぶ。

不死病は、新陳代謝の活性化によって細胞の入れ替わりが早くなり、このために傷の治りが異常に早く、致死的な状況に陥っても死ぬことがなくなる。新陳代謝が促進されることで成長期の身体の発達が著しくなるため、不死病の発症者は体格が良くなりがちである。一方で細胞の劣化も早くなるという事であり、老化が急速に進むことで年齢は20、30代なのに見た目は70、80代となる。また新陳代謝による身体の痛みは成長期には成長痛と勘違いされるが、その後も一生に渡って続き、尋常ではない痛みは精神に異常をきたし、魂を壊す。壊れた魂によって動くその肉体はまさにゾンビのようだと形容される。やがて肉体の新陳代謝が限界を迎え動きを止める。不死者というが不死ではない。

不老病は、新陳代謝の鈍化または停止によって細胞の入れ替わりが遅くなり、発症したときの容姿から外見が殆ど変わらなくなる。外見のみならず体内の変化もなくなるという、死者と同じような身体的な特徴を得るが、代謝が殆どないために食事を摂りたくても摂ることができないという点や状態を維持するのではなく停滞するという点で死者と異なる。急激な老化と狂暴化によって死を迎える不死病と異なり、亡くなる最期まで元気に綺麗な姿のままであるが、周りの同年代が年老いていく中、自分だけが若いままでいるというのは疎外感を得るようで、死者のいない地域では実際に周りから除け者にされることもあるようだ。

平面世界移行後しばらくして判明したため、平面世界移行前に産まれた子供や寿命を迎えるはずだった者を中心に気付かない内に発症していたため、矯正することもできなかった。これらの病は遺伝すると考えられ、平面世界移行前の発症者から産まれた子供たちの一部もこれらの病を発症した。平面世界で確認された事例から、発症は身体の発達が著しい10代の子供に多いこと、不死者は外向的、不老者は内向的になるということが判明している。しかし治療法はなく、安楽死処分に対しても人道的観点から反対の声が強いため対処法がない。

平面世界移行後には確認されていないが不死病と不老病を併発する事例も確認されている。

ブルドッグ装軌式装甲車

デメルング共和国陸軍が装備する装甲車。レーニア系企業「レーニアングラウンズ」社が開発した装軌式車両"ウォーカーシリーズ"をコピー生産したものに機銃を搭載する全周銃塔を設置したものである。

建国戦争において活躍し、デメルング内戦でも使用され、現在も警備隊に配備され、運用されている。

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平面世界憲章

WOMOによって平面世界2100年4月1日に発布され5月3日に施工された憲章。

平面世界内のいかなる土地もWOMO及び神の所有物であり人々に貸与されていることや、いかなる人々も自衛のための自己防衛権と武装権を有すること、国家の設立や戦争に関する条文などが書かれている。

ま行

​魔術研究会

フォールヒメルト後、歴史に残るかつての魔法使いたちが結成した組織。平面世界移行後に本格的な活動を開始し、魔法の探求(Quest)、実用化(Implementation)、安全利用(Safety)、全ての人に(Equality)の4つを信条として掲げて活動しており、組織のロゴに頭文字が刻まれている。

魔術研究会(Magic research institute)は平面世界移行後すぐに魔法研究と布教活動を行っており、自動火器の信頼性が著しく低下していた平面世界2100年初頭には、魔法が注目されたこともあり隆盛を迎えた。同時期に生み出されたのが「魔力符」であり、特に火を起こせるものはマッチ棒と同じように使われた。一方で手軽に魔法を使えるようにしたことは、魔法を使った犯罪を助長し、その責任を問う声もある。他にも魔法に関する論文を公開しているため悪用されたり、WOMOによる魔力結晶の流通規制の影響などを受けているが地道に活動拠点を増やしている。

下部組織として「工房」を従えており、魔法と関わりのある金属加工物や機械、特に触媒武器の製造などを行わせている。「工房」は魔術研究会以外からも仕事を受注することがあり、魔力粒子を用いた「人工脳」を製造し、平面世界2300年代のアンドロイド普及に一役買った。

魔法

魔力を人為的に生じさせ、事象を引き起こしたり影響を与えること。魔法を発動させる方法を魔術と呼び、魔法を扱う者を魔法使いや魔術師と呼ぶ。人間が使うものと天使が使うものは異なり、それぞれ"人間系魔術"と"天使系魔術"と呼ばれる。人間系魔術は触媒や詠唱、魔法陣を用いて魔力を制御して現象を起こす。一方天使系魔術は魔力生成器官から生成された魔力粒子を感覚によって制御し直接エネルギーとして使うこと。

人間系魔術は魔力結晶から取り出した、発生させた魔力粒子を触媒と詠唱さらには魔法陣を組み合わせて制御し、科学的に現象を引き起こすというものである。例としては魔力粒子を使って空気を圧縮し熱を発生させたり、水素と酸素を結合させて水を生成するといった具合である。元々、神が人間をゼロポイントから解き放す時に与えた"危機を越えるため"の手段であり、特定の道具で特定の魔法を発動させるものであった。原初の魔法使いであるレイラ・ウェズデイが使った魔法もペンダントに祈りの言葉を発することで火を起こすというものであったが、レイラ自身が戦争において活躍すると、各勢力で魔法の研究が盛んに行われるようになり、王制の時代では各国が専属の魔法使いを抱えて、魔法と魔法使いの質が戦況を左右するほどのものとなっていき最盛期を迎える。一方で扱いが難しく使用者である魔法使いの養育や確保が難しくく、オルレア革命に始まる王制打倒運動によって王権の象徴となっていた魔法は嫌悪され、扱いが比較的簡単な火器の発達によって衰退していった。しかしセイカのレーニア独立戦争、世界大戦での活躍を受け、魔法は再び注目を集め、魔力結晶を弾頭に組み込んだミサイルが開発された。このミサイルはレーニア島西部を"消し飛ばした"ことから核を上回る兵器として世界大戦終結後すぐに世界中で研究と開発が進み、地上界2015年の終末戦争で人間を地下に追いやることになる。フォールヒメルウェルトによって地上界にかつての魔法使いたちによって魔法の再発明が行われ、平面世界移行後に自動火器の信頼性が著しく落ちた時期もあり、魔法が再び流行ることになる。これは魔術研究会による魔法使用の易化によるところも大きい。

天使系魔術は、天使が持つ魔力生成器官から生成される魔力粒子を直接使う。例えば粒子を使って身体を浮かせる、障壁を展開する、身体能力を強化するといった具合である。身体能力の強化に用いるという点や浮力、揚力を生み出すという点などから獣人族の使う能力も天使系魔術と言える。

現在も兵器に魔法対策が施されることから魔法の存在は大きいことがうかがえる。

魔法陣

詠唱を補助するために生み出されたもので、魔力粒子を指定の場所へ必要な分を指向する回路を描くことで魔法の発動を正確に行うというもの。

現在でも魔法を使う上ではむしろ主流であり、魔法陣を描くには魔力粒子を混ぜた蝋や液体を用いる。欠点としては描くのに時間を要することや場所に制約を受けるというものがある。一方で詠唱がなくても魔法を発動することができ、罠に使ったり城塞に装飾に紛らせて描くなど、特に防衛戦で重用された。天界に召喚された人間たちの情報によって天使にも文化輸入するような形で用いられ、魔力形成弾の使用のために零式小銃Mk.IIIの撃針や初期型の120㎜狙撃砲の砲身内に描かれていたという。

平面世界移行後にヒョウカが魔法陣で魔法陣を連鎖的に描く"連鎖式魔法陣"を発明し、これは魔法陣の簡略化が行えるということで魔術研究会に激震をもたらした。

魔力形成妨害装置

平面世界2204年に確認された疑似的な魔力粒子または電子を散布することで魔力形成を妨害する装置。人間からはコイル(蚊取り線香)と呼ばれており、WOMOでは単にジャマーと呼ばれている。

q16区で起きた血統主義者勢力との戦いの最中、平面世界2204年に同区域で確認された装置であり、初使用の際にはWOMO軍攻撃隊を中心に多数の墜落死を発生させた。応急的な対応で飛行部隊には飛行訓練に使用するパラシュートの装備を施したことで墜落死は激減したが、空中から狙い撃ちにされるという事案が発生した。平面世界2206年のp22区での戦闘でWOMO軍が車載型を鹵獲したことで詳細が明らかになった。

その構造はほとんど天使の魔力粒子の制御と同じであり、WOMO監査局による平面世界2180年代から相次いでいた天使の行方不明事件の調査結果と照らし合わせると天使を誘拐し解剖して理論を構築し設計、製造したのではないかという疑惑が浮かび上がった。またソースコードから製造には血統主義者勢力が関わっていたことが推測され、魔力関連の研究を行っていた魔術研究会へも波及し、各団体への査察が行われたが当然抵抗を受けたためWOMOと血統主義者勢力の間で紛争が勃発する。

本装置の駆動には魔力結晶が必要であるため、魔力結晶の取引が制限されることとなる。

魔力結晶

​魔力粒子が結晶化し鉱石のような見た目になったもの。1cmほどの大きさしかなくても莫大なエネルギーを蓄えており、魔法を使用する際の触媒として使われたり、ミサイルの弾頭に組み込んだり、発電機として使われたりする。

魔法がそのまま国力となった時代から重要視されてきた戦略物資であり、グリム・ノール戦争や東西大陸間戦争のように魔力結晶を巡った戦争は幾度となく繰り返されてきた。

結晶化つまり固体化した魔力粒子群は外にある魔力粒子の影響を受けにくいという特徴があり、魔力形成が妨害される環境下で魔力性の爆発を起こすために研究されている。

魔力生成器官

主に天使が持つ魔力を生成する臓器器官。生命維持や魔法を扱う際に使われる。人間からはジェネレーターと呼ばれることもある。

仕組みとしては肝臓から運ばれたグルコースを魔力生成器官がエネルギーとして使い、そのエネルギーによって魔力粒子を生成するというものである。生成した魔力粒子は血液を通して全身に渡らせることで組織を活性化させ、一度の循環で消費されなかった魔力粒子は、通常魔力生成器官に併設される形で存在する魔力貯蔵炉に蓄えられる。一方で蓄えられる魔力粒子量には限りがあるため、毛髪や皮膚を通して体外に放出される。いわゆる"天使系魔術"はこの放出される魔力を使用され、そのための魔力粒子の制御機能が毛髪に備えられており、脳から発せられる"感覚"によって制御することができる。ヒョウカのようなハーフではこの毛髪による魔力粒子の制御機能がないため、うまく魔力粒子を放出できず、魔力生成器官や魔力貯蔵炉に魔力粒子が蓄積し、魔力粒子による組織破壊や魔力結晶の生成によって臓器を傷つけてしまうといったことが発生する。ハーフが短命なのはこのためである。

魔力生成には多くのエネルギーを必要とするため、魔力生成器官を持つものは持たないものよりも空腹になりやすい。食事を摂らなくても魔力粒子の貯蔵があれば活動することはできるが、空腹は血糖値の変化で脳が判断するためやはりすぐお腹が空く。しかし大抵の場合は魔力生成器官は肝臓の近くにあることが多くそのために消化器官、特に胃のスペースが圧迫されているため一度に多く食べる事ができないことが当然である。そのため天使の一日の食事回数は5回である。

​魔力生成器官の働きの強さは立法メートル毎秒で表される(天使の最高記録は3㎥/s、セイカは通常50㎥/s、ネモは通常10㎥/s、ヒョウカは0.5㎥/s)。魔力粒子を大量に生成すると魔力生成器官のあるあたりがギュっと締め付けられるような痛みが生じる。

魔力貯蔵炉

魔力生成器官を持つ者が持つ魔力を蓄える器官。基本的には魔力生成器官に隣接している(例外:セイカは四肢に分散配置されている)。獣人族が持つ魔力を貯蔵する器官も魔力貯蔵炉と呼ばれるがその位置は尻尾や翼にある。平面世界移行後に現れた獣人族はこの器官を持たないことが多い。

魔力生成器官で生成された魔力でなくても蓄えることが可能であり、レーニア島に住んでいた獣人族は自然にある魔力結晶から放出される微弱な魔力粒子を蓄えることで能力を発揮していた。ハチやリン、ナギサはセイカから放出される魔力粒子を蓄えていたため、レーニア島以外の土地でも能力が使えた。

魔力障壁

魔力障壁は魔力粒子で形成されたバリアーのことで自身に対する攻撃を弾く、逸らす、破壊することができる。主に天使が使用するいわゆる天使系魔術であり、防御以外にも飛行時の空気抵抗の低減や風を除ける風防としても機能する。

​仕組みとしては、魔力粒子が内側(内郭)から外側(外郭)に向かって加速しており、衝突する物体がこの加速している魔力粒子以上の速度で魔力障壁に触れた時に魔力粒子が圧縮または崩壊することで爆発することで攻撃を防ぐというものである。衝突する物体が速いほど魔力粒子は急速に圧縮または崩壊を起こすので爆発力を増やし、また物体が大きい場合でも同じことが起こるため爆発力が増える。一方で衝突する物体が加速している魔力粒子以下の速度であったり、小さい場合は魔力粒子が物体に押しのけられるので何も起こらずに通過する。この爆発力の規模で受けた攻撃の防ぎ方が変わり、小規模であれば物体を弾き飛ばし、大規模であれば物体を消し飛ばす。

内郭側からは加速している魔力粒子と物体が干渉してもほとんどの場合対向するわけではないのですり抜ける事ができる。そのため魔力障壁を展開しながらの攻撃は可能である。

強力な魔力障壁ではあるがその構造上弱点がいくつかあり、特筆すべき点として剣や槍などの近接武器に弱いという問題がある。魔力障壁を充分に展開できる距離ではないという点もそうだが、加わり続ける力に弱いという点が弱点となっており、例えば剣の突きを受けた時に最初は魔力粒子の衝突で爆発が発生するがその後も剣を刺し続けられた場合、相対速度が0になるため貫かれてしまう。これは斬るという動きでも同じであり、接近戦では役に立たないことが多い。また散弾や発射速度の速い銃の銃撃など同時多発的な攻撃を受けた場合に魔力粒子の供給が足らずに破られてしまう可能性がある。更に壁の近くや塹壕の中、他の使用者と隣接する場合に魔力粒子の細かい制御が必要であり、一般的な天使ではそこまでの制御ができないこと、一重の魔力障壁では衝撃が内部に伝播するという弱点もある。他にも近年ではAMW弾や魔力形成妨害装置の登場によって絶対的な優位性がないということも挙げたい。

魔力防護処理

魔力性爆発を防ぐために発明された服や車両に施す処理。

魔力性の爆発は魔力粒子によって緩和することができることが魔術研究会によって判明しており、細かい魔力結晶を含んだ特殊な溶液を塗料に混ぜたり、繊維を浸すことで魔力性の爆発を防ぐというものである。現在では主に軍事技術として用いられているが元々は魔術研究会が魔法の研究を行う際に怪我をしたり建物を破壊しないために発明されたものである。最初は防水スプレーのようなスプレータイプが作られたが定期的な塗りなおしの必要があったため、繊維を浸してその上から染色するという手法が取られるようになる。魔術研究会会員のローブはこの製法で作られている。軍事分野でも注目され、特にL9治安維持作戦でT-6戦車がWOMO軍の魔力形成弾によって撃破されたことから装甲車両には魔力に対する防護が必要とされており、塗料で魔力防護処理を行うようになった。しかしスプレータイプと同じように定期的な塗りなおしが必要であり、防護も不十分とされたため内側のスポールライナーに魔力防護処理が行われるようになった。またデメルング共和国がフェイスシールドを装備し、断片から顔部を保護するという利点が知られるようになるとフェイスシールドや野戦服にも処理が行われるようになる。同時期に魔力結晶の流通規制が始まったため、魔術研究会会員のローブを強奪して加工するという事例が目撃された。

南大陸経済協力機構

地上界1941年7月7日に西大陸協商連合や東大陸同盟連合から石油や鉱物資源を守るために発足した連合体。

地上界1920年代西大陸協商連合と東大陸同盟連合は次の戦争を見据えて技術競争を行うにつれ、鉱物資源や石油が必要となり、これらが豊富にある南大陸に競うように企業を参入させ始めた。各大陸国家が直接資源を採集することで権益を失うと考えた南大陸の諸国家は国際協調​連盟やオルレア連邦共和国に訴えたものの調停を果たす第三者機関として機能せず、1931年から始まった第二次東西戦争の影響を受けると自身らで身を守る必要があると考え、第二次東西戦争終結4年後の地上界1941年7月7日に南大陸経済協力機構を設立した。南大陸における鉱物資源と石油の採集を規制するための組織であり、場合によっては各大陸国家に連帯して抵抗するとした。

​世界大戦前夜の戦争とも呼ばれる地上界1992年6月10日から始まった東西大陸間戦争において南大陸に侵略した西大陸協商連合軍と東大陸同盟連合軍と戦ったが、オルレア連邦共和国陣営の援護があったにも拘らず技術力と兵力差によって敗北し崩壊した。

メガリス

平面世界の中央、O区に建つ最も高いタワー。平面世界の管理、運営と地上界の修復のために代理者統治領域内の魔力粒子を操作するために神が建てたもので、幅が10㎞と1区画分の広さがあり、高さは150kmで天盤を貫通して境界まで届く。

中央塔とそれを囲うように建つ4本のビルで構成されている。中央塔は平面世界と境界を繋ぐ転送装置としての機能と外界へと情報を発信する通信装置としての機能を有し、境界に突き出した部分は伸縮が可能で、隕石や外敵が飛来した際には縮ませることで破損を防ぐ。平面世界から境界への転送の際は、中央塔内部で転送物を魔力粒子に情報化し、転送先で"本来の状態"に再構築している。逆に境界から平面世界へ転送する場合は情報化の後にデフォルメ化のための情報を書き込み、デフォルメ化した状態で再構築される。4本のビルは北東、北西、南東、南西の方角に建っており、神による平面世界内の環境操作のための魔力粒子制御装置、WOMOの本部機能、近衛隊や境界防衛隊の住居、平面世界全体の通信塔としての機能がある。地下には発電機兼シールド展開用のジェネレーター4基とバッググラウンドがある。

神や代理者、WOMOという平面世界の運営機能の中枢機能が集中している重要な施設である。

​「神に捨てられた世界」では破壊されたため、平面世界内に残された機械と模倣者は外界に出る事ができなくなる。

メンヒル

平面世界の海上以外の各区に必ず1つ建つWOMO軍の活動拠点。敷地を含め駐屯地としての機能があり周辺地域も軍の行動を支えるための田畑やその農業に従事する天使が住んでいる場合もある。

構造はメガリスから縮小したもので、ビルの数が3本という違いがある。かつては各メンヒル間を繋ぐ鉄道網が敷かれていたがL9区で発生した鉄道爆破事件をきっかけに廃線が進み、現在はメガリス周辺のいくつかが繋がっているのみである。一方で食糧自給のために作られた田畑から採れる食材は物資生成プラントで作られる合成食糧よりも美味であるため、そうしたメンヒルへの転勤を望む天使は多い。

や行

「槍」

西大陸協商連合で開発された魔力結晶を弾頭に組み込んだSLBM。秘匿のため「槍」と呼ばれていた。

レーニア独立戦争においてレーニアの悪魔が魔法を使っていたことが判明すると各勢力は、かつて王政と共に倒れた魔法に関する技術の再研究が行われた。特に注目されたのは魔力結晶であり、エネルギー資源としても軍事兵器としても核を超えると云われた。しかし東西大陸では魔力結晶はかつての魔法の時代に採り尽くされており、北大陸の北極圏と南大陸、そしてレーニア島にしか残っていないとされた。レーニア独立戦争後北大陸は内戦で混乱が生じ、レーニア島は独立国家となりオルレア連邦共和国と同盟を結んだことから、南大陸にある魔力結晶を狙うほかなかった。東西大陸間戦争の勃発理由はこれであり、戦争中に盗み出す形で持ち帰られた魔力結晶は、西大陸協商連合ではミサイルの弾頭に組み込むという発想がなされた。高価だが衝撃を与えれば大規模な爆発を起こし、また放射能汚染が発生しないと予測されたという点がミサイルの弾頭に適していると考えられたためである。地上界1994年には理論と設計が完了し、コンピューター上での実験も良好な結果を得ると「槍」という秘匿名称で早急に量産が開始された。

地上界1995年7月27日のレーニアの悪魔による攻撃で壊滅的な被害を受けた西大陸協商連合軍は逆転の一手として「槍」の実戦投入が決定された。作戦日時はレーニアの悪魔がレーニア島に帰還する8月17日に決定され、「槍」を搭載したクラパス級原子力潜水艦2番艦レンデが出撃し、午後12時7分に1発が発射された。着弾した「槍」はレーニア島西部を消失させ、島の形を三日月状に変えた。レンデが2発目を発射したところ復員船の護衛船団と哨戒ヘリに発見され、2発目の「槍」は迎撃され、レンデは攻撃を受けたことで残りの「槍」を使って自爆した。この作戦によってレーニア島西部地域の消失と環境汚染、津波の発生、レーニア島防衛部隊の壊滅、復員船の護衛船団に所属していた艦の転覆、哨戒ヘリの墜落と大戦果を上げた。また獣人族の滅亡の主要因ともなった。この汚染はコンピューター上での実験では予測されていなかったが、原因として緑色粒子が多く含まれている魔力結晶を用いたためだと後に判明する。

世界大戦終結後、西大陸協商連合はこの「槍」の件を受けて責任が追及され、その末に構成していた小国による分離運動が始まり「槍」の技術が流出したことで、世界中に魔力結晶を用いた大陸間弾道ミサイルの開発が激化する。そして地上界2015年に分離運動による紛争で魔力弾頭ミサイルが用いられたことで終末戦争へと至る。

​ら行

​リベレーター

​元々は終末戦争後の復興期に技術開発と研究を行っていた組織。

カエルレアによる復興支援活動に協調するように北大陸と東大陸を中心に活動し、医薬品の開発や治療技術の再発見などで福祉分野にも手を回すほど精力的であった。しかしながら本業は終末戦争以前の物品の発掘調査とリバースエンジニアリングであり、この分野ではどの組織よりも先行していたがリア・ヴァンガードによって乗っ取られた後は創設された私兵部隊による発掘地点の独占、発掘品や技術の強奪、破壊などの悪名によって今日では武装勢力として見られる。

フォールヒメルウェルトを引き起こした組織であり、地上に落着したヒメルウェルトに対して襲撃を起こした者たちでもある。ヒメルウェルト防衛戦でのHWDFとの戦闘で敗北した後は各地に散り散りとなり、平面世界移行後の反体制派勢力の元になっていると考えられている。実際L9区で発生した鉄道爆破事件の首謀者は元リベレーターの組織員である。

レーニア島

地上界の北大陸の南東にある島。小さいながらも豊富な資源と豊かな大地を有し、この島に住む人々とその子孫を「レーニア人」と呼ぶ。

島中部には3つの大山があり、東のローレル山、南西のアリア山、北西のグリム山である。ローレル山の中腹にはレーニア湖があり、そこから大小様々な川が流れている。有名な川には北部のエリス川、東部のシミズ川、西部のアンド川、南部のセイリュー川である。アリア山は元々ロンドー山という名称であったが、獣人族が住むようになってから名前が変わった。最初の獣人アリストアリシアが住んだ場所であり、名前の由来もこの2名からである。グリム山は天然資源が大量にあり、特に魔力結晶の埋蔵量が豊富であった。獣人族が周辺地域を支配していた時代があり、山からそのまま名前を取ってグリムと称していた。

レーニア島は北部、東部、西部、南部、中部の5つに地域分けされており、首都は中部にあり、ローレル山の麓にあり3大山に囲まれたレーニア市である。北部は工業が発達しており、レーニア市よりも発展し、近代的である。東部は農業や酪農が盛んであり、西部はグリム山から採れる天然資源の採掘が行われ、南部では漁業と貿易業が盛んであった。

レーニア島での文明の勃興は、ゼロポイントから北方に向かった船団からはぐれた船が漂着したことが始まりである。開拓は上陸した南部から始まり、地上界117年に島内の調査隊を指揮していたブロッケン・レーニア氏の名前を引用してローレル山麓に首都としてレーニア市を建て、島の名前もレーニア島とした。しかし地上界700年代までは北大陸からレーニア島は無人島であると思われており、流刑地として扱われていた。北大陸の文化圏と交流があった東大陸にも流刑地として知られ、扱われていたため北大陸や東大陸の文化や技術が流刑人を通す形で流入し、文化の発達を見せた。人名に東大陸系の言葉が使われている理由はこのためであり、レーニア島は早期から人々への教育を重視していたこともあり、東大陸の意味語をそのまま表音語として扱うという言語体系は教育が容易だとして流行した。地上界498年にアリスとアリシアが到来し、ユウという青年と結婚し子供が産まれたことで獣人族が生まれる。獣人族の人口は次第に増えていき、地上界600年代にはレーニア島の総人口の3分の1を占めた。獣人族は大抵の人間よりも能力が高く、勢力を拡大させていくと同時に権力も拡大させていくのは当然のことであった。これに反発して獣人族の排斥運動が行われ、この対立として「獣人族戦争」が始まる。この対立で西部と北部地域を獣人族側が占領し、「グリム」と呼称した。この時代を「二統治時代」と呼ぶ学者がいる。しかしこの対立は地上界801年に北大陸のノール王国が魔力結晶を求めてグリムに侵攻したことで中断され、共闘してノール王国を撃退したことから共生の道を歩むことになる。地上界820年5月1日に「レーニア人協同宣言」が発布され、「獣人族戦争」は終結を迎えた。地上界1700年代に西大陸と東大陸の中継貿易地点として南部が発達し、文化交流も相まって他国と遜色ないほどの発展を見せたが、その後の「東西戦争」や「大陸国家思想」という時代の潮流の中で徐々に近代化に遅れていき、地上界1977年の「オルラント諸島の戦い」と地上界1988年の「レーニア侵攻」によって北大陸連合王国の支配下に落ちそうになったが、死力を尽くした防衛戦「レーニア独立戦争」の勝利によって独立を果たし、地上界1989年にレーニア・オルラントとして独立国家となる。しかし民主主義ではなく軍閥による統治であったため1994年8月3日に民間人と警察隊が協働してクーデターを実施し内戦となった。地上界1995年7月18日にクーデター側の勝利で内戦が終結したものの同年8月19日にレーニア島西部が「槍」によって消失し、同時に起こった汚染と災害によって国家としては崩壊する。終末戦争後には警察隊が中心となって結成した「カエルレア」の指揮の元復興作業が行われ、他の地域が終末戦争によって文明崩壊を迎えている中、文明レベルを維持し続けた。復興期には西大陸に赴き復興支援を行う中で地上界で覇権を握ることとなった。もっとも他地域が衰退している中水準を維持し続けただけということではある。リベレーターによる各地での事件を追うための活動も行ったがフォールヒメルウェルトによって失敗する。フォールヒメルウェルト後は天使との連携を積極的に行い、平面世界移行後も「ヴェタス・レーニア」と「ノヴス・レーニア」に分かれて2つの区域を支配している。

レーニア島自警団

地上界824年~1990年までレーニア島に存在していた軍組織。軍事活動以外にも消防活動や災害対応なども行っていた。

陸・海・空の戦力を揃え、島の規模に対しては充実した戦力を保有する。特に地上界1900年代に大陸国家に属さず戦車、戦闘機、巡洋艦を自勢力で生産し保有する点で他国と一線を画すが、その戦力は旧式のものばかりで地上界1977年のオルラント諸島の戦いや地上界1988年のレーニア侵攻及びレーニア独立戦争でその差が顕著に表れた。地上界1990年にレーニア軍と警察隊に分かれて再編された後、軍はオルレア製装備を導入したがそれでも第二戦級装備ばかりであり、軍事力を少数の練度に頼っていた。

レーニア侵攻時に降伏を受け入れようとしていた首長たちとは異なり、徹底抗戦を訴えレーニア独立戦争を主導したことで権力を持ち、地上界1992年12月18日の選挙時に元レーニア島自警団員が議席の過半数以上を占め、それまで政党がなかった議会に元自警団総司令官を中心とする実質的な政党が誕生し、レーニア軍を使った軍閥統治によって独裁的な政治を執り仕切った。地上界1993年5月1日から行われたレーニア軍のオルレア連邦共和国への派遣もこれが原因であり、警察隊の調査によってオルレア連邦共和国からの賄賂とそれに対する便宜であったことが判明すると、この独裁政権を打倒するためにクーデターが発生し内戦となる。内戦終結後は警察隊が臨時的に政治運営を行い、レーニア崩壊後にも指揮を執り、島民から強く支持されたことから「カエルレア」と名前を変えて実権を握った。

主な装備…6式小銃、80式半自動小銃、87年式自動小銃、88式自走砲、89式自走砲、32式戦闘機、34式攻撃機、74式戦闘機、シンシア級巡洋艦

レーニア独立戦争

北大陸連合王国がレーニア島に侵攻し、地上界1988年8月17日~1989年3月1日まで行われた戦争。世界史的には一時停戦が行われた9月6日までをレーニア侵攻、9月19日から行われたレーニア反攻を指してレーニア独立戦争として扱うことが多い。

​地上界1977年のオルラント諸島の戦いの後、レーニア島は独立を維持し続けるためにオルレア連邦共和国との距離を縮めつつあり、オルレア連邦共和国軍を進駐させる議題が挙がっていた。北大陸地域の統一を掲げていた北大陸連合王国宗主王はこれを良しとせず、また北大陸地域でのオルレア連邦共和国の活動によって北大陸連合王国加盟国の離反が起こることを危惧し、先手を打つ形で地上界1988年8月17日レーニア島へ侵攻を開始した。

宣戦布告もなしに行われた最初の攻撃でグリム山のレーダー基地が破壊され、レーニア島自警団の北部方面海上防衛隊旗艦シンシアが轟沈し、奇襲を受けたレーニア島は混乱に包まれた。正午には西部方面海上防衛隊と南部方面海上防衛隊が壊滅し、レーニア島自警団陸上防衛隊がレーニア島中部への後退を開始したため、レーニア島の北部と西部、南部から北大陸連合王国軍が無傷で上陸した。夜までに東部方面海上防衛隊が帰港する港を失ったために降伏し、陸上防衛隊の後退に置いていかれた民間人や自警団員が捕虜となった。宣戦布告がなされなかったことに対して「レーニア島は北大陸連合王国の保有する"地域"であり、当作戦は他国の侵略から島及び人民を保護するための治安維持活動であるため宣戦布告の必要はない」という回答がされていた。

北大陸連合王国軍はレーニア島自警団の抵抗が少なかったこともあり開戦2週間ほどで3大山の手前まで進軍できたが、自警団の戦力が集中した防衛陣地からの抵抗が激しく、それ以上の進軍ができずにいた。空爆による攻撃も自警団側の対空兵器の迎撃によって上手く進まず、また鹵獲と反乱を恐れて最低限の物資しか与えられておらず、急速な進軍に対して補給線が伸びきっていたため戦線が一気に膠着した。オルレア連邦共和国海軍やオルラント諸島の反抗勢力の圧力によって、北大陸連合王国軍が補給船による物資補給を行っていたのはレーニア島北部だけであり、そこから各方面に陸送していたが、道路が舗装されておらず、鉄道もろくに整備されていなかったため3大山を中心に全方位を囲っていた全軍に物資を届けるのに苦労していた。他にも侵攻開始時から各加盟国軍の歩調も合わず、特に民間人の処遇について揉めていた。この作戦に参加していた北大陸連合王国加盟国軍はレーニア島の占領を言い渡されていただけであり、その過程は前線の各加盟国軍の指揮官に任されていた。ある者は民間人の捕虜は手厚く迎えたが、ある者は民間人の処刑を行っていた。いずれにせよ快進撃の報を受けていた北大陸連合王国宗主王は突然の戦線膠着に苛立ちを覚えており、早急な解決が求められていた。

北大陸連合王国は9月5日に翌日正午から9月19日までの停戦とその間の内にレーニア島自警団に対する無条件降伏を勧告した。しかし9月6日正午過ぎに戦闘が発生し、レーニア島側から攻撃を受けた報復として自警団員と民間人捕虜の処刑が行われた。当初はレーニア島側でも降伏を受け入れる声が主流であったが、この処刑の報を受けたことで反抗を訴える声が増え、自警団が降伏を推進していた首長を殺害し、義勇兵の招集を開始した。この動きを察知した北大陸連合王国軍は降伏の意思がないとして期限の9月19日を前に焼夷弾を搭載した爆撃機を出撃させ、難民キャンプごと山を焼き払おうとしたが"レーニアの悪魔"によって撃墜され、この件が決定打となりレーニア独立戦争の口火が開かれる。

レーニア島側は最初に南部地域の突破と解放を目指した。補給が最も遅れる南部地域に展開されていた北大陸連合王国軍の部隊はレーニアの悪魔による攻撃になすすべもなく撃退され、10月の後半には勢力を失い、11月には完全に解放される。また10月半ばから南部解放を行っていた部隊の一部が西部と東部に流れ込み、西部ではオルラント諸島の反抗勢力が展開していた北大陸連合王国軍の背後を突き、獣人族が中心となって編成された部隊によって12月後半に解放される。東部地域では11月後半までは戦力が拮抗していたものの、同時期に起こった北大陸連合王国領内での内戦によって補給が滞り、北部への撤退を余儀なくされたため西部と同じく12月後半に解放される。残された北部地域では戦力差によって反攻が進まなかったものの、内戦と流氷によって補給が滞り、各方面のレーニア島自警団が集結し、包囲されたことで地上界1989年2月14日に降伏する。その後3月1日にオルレア連邦共和国の仲介によってレーニア島自警団と北大陸連合王国軍というどちらも国のトップがいない状態で終戦が宣言され、レーニア独立戦争は終結する。

​戦後の処理として、捕虜の処刑に関与した北大陸連合王国軍軍人はレーニア島自警団によって裁判が行われ処刑された。北大陸連合王国領内の内戦によって帰還することができなくなった者たちはオルレア連邦共和国に移送され、収容所に一時的に軟禁される。レーニア島はオルレア連邦共和国の承認の元、国家として4月1日に独立し「レーニア」となり、10月4日にはオルラント諸島を併合したことで「レーニア・オルラント」となった。

レーニア崩壊

地上界1995年8月19日の「槍」による深刻な土壌、河川、海洋汚染、奇病の流行によってレーニア島の総人口の3分の2が死亡し、レーニア・オルラントが滅亡したこと。​

ロウラン作戦

平面世界2236年3月16日からWOMO軍によって行われたw11区にて建設途中の要塞を破壊する作戦である。

平面世界2235年10月6日、u11区のメンヒルに所属するWOMO軍第901偵察隊の隊員がw11区に不審な建造物を発見したという報告を受けて調査が行われた結果、地下資源採掘プラントの名目で建設が進められていた軍事要塞であることが判明した。また同要塞では弾道ミサイルの発射設備を備える予定であることも判明し、工事の即刻停止を要請したが拒否されたため翌年2236年3月16日から当要塞を砂上の楼閣にするため「ロウラン作戦」という名称でWOMO軍による攻撃が開始される。しかしもともと熱帯大陸には人の生活する区が少ないため駐留するWOMO軍の数は少なく、また所属する部隊のほとんどが攻撃隊であった。ただしマジックジャマーの展開が予見されたため、飛行ではなく車両による進軍が行われたが、砂漠地帯では重半装軌車は足を取られ、軽半装軌車は冷房がないために熱中症を避けるために一定時間ごとに小休憩を取る必要があり、そもそもWOMO軍の戦域滞在能力が低いことも相まって進軍スピードは非常にゆっくりであった。当然要塞からの攻撃を受けるため戦線は上がらず、時間と共に要塞の完成が近づいていくのみであった。

またこの要塞を巡っては、工事が偽装であることを見抜けなかったこと、要塞がある程度の形になるまで発見できなかったことなどの責任追及が行われており、一時期は総合管理局と情報局の局長が辞任する寸前となった。しかし午後は砂嵐に見舞われる地形的要因と辞任は責任の放棄だという意見、そしてo区にまで届く弾道弾配備の可能性から責任追及を行っている場合ではないとされたため辞任は取り下げられ、平面世界2241年から温帯大陸からの部隊と車両の追加派遣が決定された。この追加派遣の影響で「オープニング作戦」での120mm仮設狙撃砲の設置基数が減少した。

平面世界2242年からは要塞建築に協力的な組織への攻撃が開始され熱帯大陸全土で戦争状態となった。

わ行

A~Z

AMW弾

平面世界で開発された魔力障壁を貫通する弾薬。正式名称はAnti-Magic-Wall-ballet(対魔力障壁弾)でありそれぞれの頭文字から取ってAMW弾(アミュー弾)と呼ばれている。

魔力防護処理に発想を受けて作られており、魔力性の爆発は魔力粒子によって緩和できるということから弾薬の弾頭に魔力防護処理を施すことで魔力障壁への衝突時にすり抜ける事ができるというものである。既存の弾薬でも処理さえ行えばAMW弾として使用することが可能だが、弾頭重量が軽かったり処理が甘いと魔力障壁との衝突時に弾道が反れてしまうことがあるため対物ライフルや機関砲の弾薬として用いられることが専らである。天使の絶対優位を打ち破った弾薬であり、使用されるようになるとWOMO軍の死傷者が一気に増えたこともあり、魔力形成妨害装置と共に警戒されているものである。

A-71

地上界1971年に北大陸連合王国で開発、製造された自動小銃。地上界1947年に同国で製造されたA-47から発展改良されたもので、7.62×39mm弾を30発入りの曲線マガジンに装填する。主に前身の木製部品を合成樹脂に変えたものであり、古くなったものを代替する形で配備された。初の実戦使用は地上界1977年のオルラント諸島の戦いであり、レーニア島自警団に鹵獲されたものがコピーされ87年式自動小銃が誕生した。終末戦争後の復興期にリベレーターによって発掘され、平面世界移行後にコピー生産されたものが流通している。

​HWDF

かつて天使によって組織されていた天界防衛軍(Himmel Welt Defense Force)の略称であり、ハウダフと呼ばれている。紋章は翼を広げた天使を表す。

ヒメルウェルト内で警察活動を行っていた警察隊が前身組織であり、バグの来襲が増えるとともに規模が大きくなりHWDFとなった。司令官である第7試作天使リオンが起こしたクーデターにより信用を失い、現在はWOMO軍として総合管理局の下にある部として置かれている。

L9治安維持作戦

平面世界2108年6月13日にL9区で発生した反WOMO派武装勢力によって行われたWOMOのメンヒル間鉄道輸送線の爆破に対して同年8月1日から行われた治安維持作戦のこと。平面世界内初のテロ事件であり、初めて行われた治安維持作戦である。

​あらゆる面で初めての事象であり、動作不良による自動小火器の信頼度の低下、スケールダウンだけを施した車両の特にエンジンの問題、自動装填装置による大口径砲の運用、魔力防護の必要性、WOMO軍の陸戦隊の発足や捕虜、難民の扱いなど後世に大きな影響を与えている。

T-6戦車

平面世界2106年にL9区で製造された戦車。

平面世界で最初に製造された戦車であり、地上界で発掘された北大陸系戦車を元に平面世界に合わせてスケールダウンして設計されている。L9治安維持作戦においてWOMO軍と対峙したが魔力形成弾によって撃破されたため「銃弾で撃破された戦車」と蔑まれ、以降に登場する旧北大陸系戦車のイメージを下げる要因となっている。一方で大口径砲を自動装填装置によって運用し、魔法に対する防護力を確保するという平面世界における戦車の方向性を決めた車両として刻まれている。

WOMO

天使によって組織された世界秩序管理機構(World Order Management Organization)の略称であり、ウォモーと呼ばれている。

ヒメルウェルトにあった天使が運営していた組織が統合されて設立されており、神からの指示を受けて平面世界の治安やインフラ等を管理している。紋章は旧HWDFのものだが、フォールヒメルウェルトによる人間との接触で、人間側に強い印象を残していたために採用された。総合管理局、監査局、情報局、資源管理局、技術研究局、医務局、教育局と各局の下にある各部と更に下にある各課からなり、各局の局長は局で優秀な能力を発揮した者と試作天使が中心となっている。各局の業務内容は以下の通り。

・総合管理局…WOMOの運営。局長会議の議長を務め、各局に対する神から受けた議題や指示の提出、神に対しての局長会議の結果、要望書の提出など。

・監査局…各局への監査と神への監査結果の報告。平面世界内で企てられた反体制運動に対する捜査など。

・情報局…平面世界内のあらゆる情報の収集と記録。ラジオ放送や広報誌の出版、通信インフラの整備など。

・技術研究局…技術の研究と開発の指揮。新技術や新素材の研究と開発、新装備の開発など。

・資源管理局…平面世界の資源の統計と管理。食糧、鉱石資源、自然環境の管理、エネルギー、インフラ管理、建築、災害対策、交通管理など。

・医務局…医療活動や医療技術の研究と開発。公営病院の運営、防疫活動、消防活動、救命活動など。

・教育局…天使への教育活動。学校の運営、学問探求、教育者の育成など。

WOMOの政策は神から下された指示に対して総合管理局局長が議長として開かれる局長会議で提言され、議論された結果が当該の局長を通して各部に指示が出されることで実施される。また各部で出た問題は、局内会議で各部から出された議題を協議し、総合管理局を通して神に提出されることで対応が検討され、検討結果を総合管理局へ渡し、当該局へ通達し各部が実行するという流れとなる。つまり提案から実行まで早くても1年ほどかかるため、実態に追いつけない場合がある。

フォールヒメルウェルトやその後の出来事を通じて、人員不足に悩まされている。

数字

35式軽戦車

平面世界2135年にヴェタス・レーニアで正式採用された装軌式車両。地上界のレーニア・オルラント軍やカエルレアで運用されていた91式軽戦車から発展した車両であり、41式自走砲との連携を前提に同時期に設計された。

偵察活動や歩兵の火力支援、対装甲車を想定した車両であるため戦車砲ではなく2mm機関砲を搭載する。41式自走砲との部品共用化を目指して設計されたたため、転輪や駆動輪、履帯のサイズが軽戦車にしては大型である。自走砲とは異なり内燃機関のみで稼働する。乗員は三名であり正面から見て車体の左側に操縦手、砲塔左側に車長兼通信手、右側に砲手が位置する。機械的なオーバーライド機能はないが、機関砲のクリップは上から差し込む方式で機関砲左右に手動ハンドル式の仰俯角装置があり、砲塔旋回装置も左右にあるため車長が機関砲を使用することができる。本車の最も特筆すべき点として戦術端末の搭載があり、連携を前提に同時進行で設計されていた41式自走砲や他の35式軽戦車と情報共有を行うことでゲームのような敵味方の識別マップやディスプレイに敵の位置を知らせるマーカーの表示ができる。​

複雑な機構が組み込まれている41式自走砲に対して比較的簡素な作りであるため早々に配備された。しかし登場時から既に防御力不足が指摘されており、平面世界2178年に起きた武装集団の襲撃事件において被撃破が相次いだため後継車両の開発が要求されている。

41式自走砲

平面世界2141年にヴェタス・レーニアで正式採用された装軌式自走砲。地上界のレーニア・オルラント軍やカエルレアで運用されていた89式自走砲から発展した車両であり、より運用コンセプトに沿わせて洗練された設計がされている。

従来の戦車とは異なり砲塔を持たず、車体に固定する形で9mmの主砲を搭載する。砲制御は無限軌道によって行い、仰俯角は油気圧式の可変サスペンションによって行う。また主動力として内燃機関によって発電するハイブリット機関を用い、車両の制御も電気的に行う。乗員は二名であり正面から見て左側に砲手兼操縦手、右側に車長兼通信手が座るがオーバーライド機能があり、左右で装備の違いはないため、役割を入れ替えることも最悪一名で車両を操作することができる。そして本車の最も特筆すべき点として戦術端末の搭載があり、連携を前提に同時進行で設計されていた35式軽戦車と情報共有を行うことでゲームのような敵味方の識別マップやディスプレイに敵の位置を知らせるマーカーの表示ができる。​​

88式対戦車自走砲

地上界1988年のレーニア独立戦争最中に急造され、運用された自走砲の総称。装軌式の車体に105mm砲を載せたものであり、ベースとなった車種によって固定砲式、回転砲塔式に別れる。

​レーニア独立戦争後も警察隊で運用され、レーニア内戦時にはレーニア・オルラント軍の89式自走砲と対峙した。流石にカエルレアの時代には運用されておらず、僅かな写真が残るのみである。

89式自走砲

地上界1989年に正式採用された固定戦闘室型の自走砲。レーニア独立戦争中に試作車両が使用されているが撃破されている。

当初は88式対戦車自走砲と同じ105mm砲が搭載されていたがオルレア連邦共和国から提供された105mmライフル砲に換装され、南大陸支援の際に120mm滑腔砲が搭載された。また当初はオープントップであったが南大陸支援の際に複合装甲と天板が装備され、オルレア連邦共和国支援の際には洗練された複合装甲を装備している。一方で当初の想定を超えた装備の追加は左右射角と仰俯角の制限、狭い車内にトップヘビーと様々な問題を生んだ。また同時期の装甲車両に比べてデジタル装備が欠如しており、特に夜間戦闘や対戦車ミサイルに苦戦した。それでもレーニア・オルラント軍の地上戦力として前線を支え続けた。カエルレアの時代でも少数が運用され続け、平面世界移行後も記念車両としてヴェタス・レーニア中央基地の敷地に展示されている。

91式軽戦車

地上界1991年にレーニア・オルラント軍で正式採用された軽戦車。

89式自走砲の支援と間を埋めるために製造された車両であり、オルレア連邦共和国から提供された電子装備が組み込まれた。89式自走砲と異なり同時期の装甲車両と比べてデジタル装備に遜色はなく、火力が低いもののオルレア連邦共和国軍との連携は89式自走砲よりも取れ、評価が高い。89式自走砲と共にレーニア・オルラント軍の地上戦力として前線を支え続け、カエルレアの時代では主力として運用され続け、平面世界移行後も35式軽戦車が完成するまで運用され続けた。

Ⅲ型戦車

デメルング共和国で平面世界2189年に開発され、運用されている中戦車。

デメルング共和国が実用戦車として初めて開発したⅡ型戦車は機動力に優れる一方で火力と防御力においては不満があった。そこで早々に次期主力戦車の開発要望が上がり、「将来の拡張性を踏まえた砲塔と小口径の対戦車兵器に耐える正面装甲」という要項で開発が始まり、2つの設計案に絞り込まれた。第1案は性能を妥協して重量を抑えるというもので、第2案は大重量の代わりに7mmクラスの主砲とそれに耐える装甲を持たせたものであった。それぞれ試作車が作られ試験が行われた結果、第1案の設計を基に第2案の車体設計を取り入れたものとなった。新たに作られた試作車を基に平面世界2190年から量産車がデメルング共和国陸軍重騎兵連隊に配備が始まり、後の内戦において改良を重ねながら運用され続け、Ⅳ型戦車が開発された現在でも一線級装備として運用されている。

Ⅳ型戦車

デメルング共和国で平面世界2195年に開発され、運用されている重戦車。

内戦中、右派軍がⅢ型戦車の開発で敗れた第2案の試作戦車両を基に開発したもので、"ライオネル重戦車"と呼ばれていた。7.62mm口径の主砲と100mから同口径の主砲に耐える車体正面装甲を持ち、左派軍に対抗できる火砲はなかった。そして主砲は遠距離から一方的にⅢ型戦車の装甲を容易く貫通することができたことからかなりの脅威となっていた。しかし重量に対して貧弱な懸架装置と変速機によって故障が多いという問題があり、行軍に支障をきたしていた。内戦終結後はⅣ型戦車の名称を与えられ、足回りの改良と砲の換装が行われた。人間の主力戦車に対抗できる可能性のある貴重な装備として運用されている。

V型戦車

デメルング共和国で平面世界2210年に開発された重戦車または主力戦車。

平面世界2206年9月15日に始まったラムスカエルレアによる侵攻を受け、人間に対抗するための戦車開発が行われた。強力な主砲を備えるということで100mで30mmの均圧延鉄鋼版を貫徹する12.7mmの主砲を備える。弾薬が大きいため分割式を採用しているが、被弾時の防御力向上に役立っていると推測されている。平面世界に存在するあらゆる装甲車両を貫徹することができ、ヴェタス・レーニアから供与されたハイブリット機関の採用によって安定した稼働率を誇る。しかし時代は無人機による攻撃であり、それらへの対抗手段を持たない本車が戦闘においてどれほどの戦果を上げられるかは不明である。

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